ミュンヘンへ向かう車窓からの一枚 |
ミュンヘンはドイツの中でも大きな都市のひとつですが、車で1時間でも出かけると山あり、湖ありで自然が広がっています。ベルリンにも湖がありますが、大きく違うのは景観の中に山があること。低い丘でもいいので景観に何か凹凸が欲しい私にはなかなか魅力的。でも、都市としてはベルリンの方がずっと肌に合います。
さて、家でサッカー観戦を希望する男性陣を説き伏せて、Schlierseeという名前の湖に出かけ、そばにある低い山に登ってきました。湖を眺めながら、牧場の中に通るトレッキングコースを歩くこと約1時間半で頂上に到着。頂上にはお城の跡がありました。どこの国でも権力者は、労働者が悲鳴を上げたくなる場所に何かを建てたがるものですね。晴天で、長袖のシャツの上にフリース一枚でちょうどいい快適な陽気。いたるところに雪が残っていて、色のコントラストがとってもきれいでした。
さて、家でサッカー観戦を希望する男性陣を説き伏せて、Schlierseeという名前の湖に出かけ、そばにある低い山に登ってきました。湖を眺めながら、牧場の中に通るトレッキングコースを歩くこと約1時間半で頂上に到着。頂上にはお城の跡がありました。どこの国でも権力者は、労働者が悲鳴を上げたくなる場所に何かを建てたがるものですね。晴天で、長袖のシャツの上にフリース一枚でちょうどいい快適な陽気。いたるところに雪が残っていて、色のコントラストがとってもきれいでした。
帰りに新鮮な牛乳を手に入れて、チーズをつくろう、ということになりました。
私は温度を見ながら牛乳をまぜる係りになったため、写真を撮っている余裕がなく途中の写真がありませんが、できあがりがこれ。自家製フェタチーズです。
ところで今回チーズをつくるにあたって、牛乳について少しだけ詳しくなりました。ホモジナイズド牛乳と、ノンホモジナイズド牛乳についてです。この言葉、耳にしたことがありますが、その実体についてはよくわかっていませんでした。簡単に説明するとこういうことだそうです。
絞ったばかりの牛乳を置いておくと丈夫に脂肪球と呼ばれるクリーム層ができる。脂肪分が分離しないようにこの脂肪球をこなごなに壊し、成分を均一にすることを「ホモジナイズする」という。つまりこの行程を経た牛乳は「ホモジナイズド牛乳」。この行程を経ていない牛乳は「ノンホモジナイズド牛乳」です。
消化吸収などの観点からすると、ホモジナイズド牛乳の方が脂肪球が細かくなっているので、消化吸収が早くなる。その反面、脂肪の膜で保護されていたタンパク質などが急速に体内に取り込まれるため、お腹を壊したり、アレルギーの原因になることも。一方ノンホモジナイズド牛乳は、胃液や消化酵素の働きでゆっくり消化吸収される。乳糖などの栄養素が脂肪球の中におさまっているので、お腹を壊さない場合が多い。そういえば小学校の頃、給食の牛乳が飲むとお腹が痛くなる、というクラスメートがいました。
市場の観点からすると、ホモジナイズド牛乳の方が市場効率がいい。なぜなら、ホモジナイズを行うと、工場での高温殺菌などの熱処理が円滑に進み、扱いやすくなり、生産効率が上がるので大量生産ができるから。日本でも、どうやらドイツでも現在一般的に市場に流通しているのは、ホモジナイズド牛乳です。
今回手に入れたのはノンホモジナイズド牛乳。翌朝友人が絶賛していたので、コーヒーに少し入れてみました。普段は牛乳が入っているコーヒーは好きじゃない私でも「おいしい!」と思いました。
さらに今回私たちが買った牛乳をつくりだしてくれた牛は、冬の間、刈り取った後に乾燥させて大きなビニールにくるんで保存している飼料を食べているそう。日本でも、牧場でビニールにくるまれた大きな丸い固まりが転がっているのをを見たことがあります。この飼料を食べている牛から絞る牛乳は、特定のチーズをつくるには発酵がうまくいかない場合がある、とか。つまり、その牛が何を食べているかによっては、作れないチーズがあるということでした。チーズ文化が、酪農のあり方と密接な関係があることがうかがえます。
発酵食品は本当に奥が深いです。
発酵食品は本当に奥が深いです。